
※写真はすべて2023年7月のものです。
2023年、7月。
2週間ほどタイに1人旅に行ってきました。
旅の目的は、”タイに住んでいる兄に会う”ため。
兄はタイ人女性と結婚し、2年ほどタイに住んでいます。
兄夫婦は普段、南イサーンの「ブリラム」というところに住んでいますが、仕事の関係で現在は「ウボンラーチャターニ」で生活をしています。
なので1人旅とは言っても、兄や友達のタイ人の贅沢ガイド付き観光です。
有名なスポットはもちろん、一人ではなかなか回りきれない場所や地元民のおすすめレストランなど、ウボンラーチャターニの魅力を余すことなくお伝えできるのではないかと思います!
ウボンラーチャターニってどこにあるの?
ウボンラーチャターニと言われても、日本人にはあまり聞き馴染みのない都市ですよね。
タイのガイドブックを見ても、ウボンラーチャターニやブリラムといった地名はほとんど出てきません。
結論から言うと、ウボンラーチャターニがあるのは”タイの東北地方”です。
タイは【北部・東北部・東部・中央部・南部】の5つの地域に分けられています。
東北部はタイ語で”イサーン”と呼ばれ、5つの中で最も広大な地域です。
またイサーン地方は「北イサーン」と「南イサーン」のエリアからなっており、南イサーンの中で1番大きな都市が”ウボンラーチャターニ”なのです。
アクセス

バンコク スワンナプーム国際空港からウボンラーチャターニ空港行きの飛行機に乗り、所要時間は約1時間10分ほど。
列車やバスでも行けますが10時間くらいかかります。
飛行機の方が圧倒的に速いし4千円〜と安いので、飛行機がおすすめ。
AM8:30頃、ウボンラーチャターニ空港に到着。
空港には兄夫婦と、兄たちの友人(ピさん夫婦)が車で迎えにきてくれていたので、「サワディーカーップ!」と元気に挨拶。
内心、嬉しさと照れ臭さとが混じってなんだかドキドキしてました。

今回の旅のほとんどを案内してくれたピさん夫婦。のんびりした奥さんと、底抜けに明るい旦那さん。
運転もずっとしてくれて、本当に感謝しかありません。
ウボンラーチャターニ・寺院巡り

タイにはたくさんの寺院が点在し、その数は4万件近くあります。
そしてタイ国内で最も寺院が多い県の1つがウボンラーチャターニなのです。
バンコクやチェンマイにある有名な寺院とはまた違った見所がありますよ!
ワット・プラタート・ノンブア

今回の旅の移動は、ほぼ車でした。
まずは空港から車で10分ほど走り、そのままワット・プラタート・ノンブアへ。
1957年に仏教誕生2500周年の記念として建てられた、東北地方で唯一のインド様式を取り入れた寺院。

中には神々しい仏像が各方面を向いて座っています。髪が黒いのが珍しい印象でした。

シンプルな見た目とは裏腹に、絢爛豪華な内部!本当に美しい。
ウボーソット(本堂)

美しいピラミッド型の仏塔を出ると、反対側に本堂があります。みんな熱心に礼拝しています。

この柱もよく見ると、1本1本に仏像が描かれています。

上段に涅槃仏、その下にたくさんの仏陀が鎮座しています。
壁や天井の絵がとても色鮮やかで、タイらしさを感じます。

穏やかな表情。下を見つめているように見えますが、これにも意味合いがあるのでしょうか?

パナヤークが描かれたドラ。かっこいいですね。
鳴らしてみたい。
パヤナーク

パナヤークとは、タイの神話に登場する蛇の神様です。タイの寺院ではこれがよく見られます。
この虹色のパヤナークは完成したばかりだそうです。


ワット・ノン・パーポン

こちらはウボンラーチャターニ空港から車で30分ほど走ったところにある寺院。
森の中に建てられた、シンプルながらも美しい仏塔です。

中にはタイでとても有名だった、瞑想の名師、”アジャン・チャー”の遺骨があります。

プラポーティヤーンテーン博物館

寺院の近くには郷土博物館があります。
3階建てになっており、蝋人形や様々なものが展示されています。
古代の食器のようなものや、イサーン人の生活で使用されていた道具や器具も飾られていました。


ワットパーナーナーチャート

ワット・ノン・パーポンから車で15分ほど走ると、ワットパーナーナーチャートはあります。
こちらは1975年にアジャン・チャーが設立した、外国人専門の僧院。
海外からの出家希望者を受け入れており、申し込みをすると宿泊しながら僧侶の生活を体験し、学ぶことができるようです。

雰囲気のある建物。宿泊者はここで寝泊まりするのだろうか?
とても静かで瞑想するには最適そうです。


キャンドル・フェスティバル

キャンドル・フェスティバルとは、ウボンラーチャターニで100年以上続く伝統的なお祭りです。
このお祭りは毎年7月頃、すべての仏教僧が寺院からの外出を禁止されるカオ・パンサー「入安居(いりあんご)」の時期に、「トゥン・シー・ムアン公園」で開催されます。
このお祭りの起源は昔、僧侶が寺院にこもって修行(読経や瞑想)をする際に、その灯りとして信者がろうそくを寄進したことが始まりとされています。
お祭りには参加できなかったので、準備の様子を少しだけ見学してきました。

お祭り当日は、この巨大キャンドルの山車を引っ張ってパレードが行われるそうです。

地元の郷土職人によって製作された蜜蝋キャンドルの工芸品。蝋で出来てるとは思えないですよね。
この細やかな技術はまさに職人技。

これに蝋を塗って、

ここから彫刻していくんですね。

飾りのお花作りの様子も。あたたかい蝋の中に型を沈めて、

固まったら水の中で崩れないように剥がします。

コロンと可愛いお花が。

何個も作るとこんな感じに。ひとつひとつ大変な作業です。

ウボンラーチャターニはタイ語で”蓮の王都”という意味らしいですよ。
タワンデーン(Tawan Daeng)

ここは”イサーンスタイル”の様々なエンターテイメントショーが楽しめるナイトクラブ。
イサーン地方の音楽やダンスが楽しめます。
ウボンラーチャターニでは有名なところらしいですよ!

ボクたちは近くのレストランで食事をしてから向かったので、お店に到着したのは夜中の0時でした。
平日だというのに中はすでに超満員!
良い席を確保したいなら早めに行ったほうがよさそうです。
ほとんどがタイ人で、観光客は少なめ。
基本的にはみんな席に座って食べたり飲んだりしながら、ショーを観るといった感じでした。

レディーボーイが歌って踊ったり、バンド演奏があったり。
誰か誕生日の子がいたのか、みんなでハッピーバースデー♪を歌ったり。

ボクの友人たちは爆音の中、踊る踊る。

踊れないボクは手を上げて、ただひたすら「フゥウウウー!」という雄叫びをあげていたのでした。
イサーン料理

イサーン料理とは、タイ東北部の郷土料理のことです。
タイ料理は辛いイメージがありますが、その中でもイサーン料理は”特に辛い”と言われています。
また地理的に近いラオスやカンボジアの食文化の影響を受けて、共通する料理が多数あるそうです。
チョームチャン(chomjan)

ここはムーン川沿いにあるタイ料理レストランです。
南国チックな雰囲気がとっても素敵でした!

ボクたちはこちらの川の上の席を選びました。
綺麗な川ではありませんが、そこが南国に来た感じでまた良い!

料理は刺身や生牡蠣など、魚介が多かったイメージ。
トムヤムクンも魚介たっぷりで美味しい!けどどれもめちゃくちゃ辛いです。

お酒が進む進む。
こんな素敵な場所で飲むビールはやっぱり最高です。
テーブルのすぐ側には”ハイジに出てくるようなブランコ”があって、兄と2人で漕ぎながら「口笛はなぜ~♪」と歌ったのは良い思い出。
Nuehom Restaurant

こちらもムーン川沿いにあるタイ料理レストラン。
先ほどのお店とはまた違って、おしゃれな雰囲気。

どちらも本当に辛い。唐辛子を避けながら食べても辛い(笑)
ですが、この辛くて酸っぱい味付けが病みつきになる美味しさです。

これは何か分からなかったのですが激辛スープです。
正直、味わうよりも「辛っっ!」ってなります。
絶品のドリアン

ムーン川沿いに位置しているワーリン市は、ドリアンが有名。
ドリアンの主な旬は5月〜7月で、この時期にはタイ全土からドリアン愛好家がワーリン市に集まるそうです。

ドリアンは臭いというイメージがありますが、こちらのモンハントーンという品種のドリアンは嫌な臭みがない高級ドリアンらしい。
一口食べてみると、「甘くてめちゃくちゃ美味しい!!」
なめらかで濃厚で夢中で食べた。

初めてのドリアンに感動していると”ピさん”に
「ちなみにドリアンとビールを一緒に食べたらダメだよ、お腹が爆発するから」って
「いやいや、さっきたらふくビール飲んだじゃん!」と言うと
「一緒じゃないから大丈夫!」とケラケラ楽しそうに笑っていた。
怖すぎる。
どこかのローカルな食堂

こういう田舎の雰囲気もいいですよね。

ボクはビールとカオマンガイを注文しました。鶏肉が柔らかくてジューシーで美味しい!
写真左側に添えられているレバーみたいなものは”ルアットガイ”と言って、鶏の血を固めたものらしい。
味はあまりない。
タイの家庭料理

ウボンラーチャターニでずっと泊まっていたのがピさんのお家。
ヤシの木も、こうゆう雰囲気のお家も大好きです。

毎日ご飯を作ってくれていたお母さん。料理上手でビールが大好き。
ボクが買ってきたビールを「1本ちょうだい?」と言ってニコニコ笑う可愛らしい人でした。

こちらはある日の昼食、タイ風チャーハンです。
きのこが入っているので「カオパッヘッ」タイ語で”カオパッ”がチャーハン、”ヘッ”がきのこ。
日本の味に近く、優しい味付けで美味しかった。

こちらのスープも異国の味で美味しかった。
”コワコティアオ”という料理らしいんですが、Googleで調べても出てこない。
おそらくイサーンの方言だと思われる。

タイの犬も、おやつはやはりココナッツ。
リバーサイドキャンプ

ここはムーン川沿いにあるキャンプ場
「ワン・カン・フン」
キャンプ場ですが、レストランもあり食事を注文することもできますし、自分たちで調理して食べることもできます。

ペットOKなので、ワンちゃん連れでテントを張ってキャンプしている人たちもチラホラいました。
ムーン川をゆったり眺めながら、まったりした1日を過ごしてみるのもいいのではないでしょうか?

だんだんと日が沈み、風が気持ち良くなってきました。

と思っていたら、たちまち黒い雲に覆われスコールが。
ということで中に避難しました。

「盛り上がってるかーい!」と言っていそう。
たぶん。

食べた後の写真ですみません。。。
ボクたちは食べ物を注文して自分たちで調理していくスタイル。

こちらは”チムチュム”といって、イサーン地方発祥の、香草などを用いた鍋?スープ?料理。
ここに豚肉や魚介などが入ります。
激辛だけど爽やかで美味しい!
そして土鍋も弥生土器みたいで可愛いですよね。

こちらはカエルの唐揚げ。
イサーン地方ではカエルはソウルフードらしく、炒め物やスープに入れたりしてよく食べるようです。
見た目がちょっとアレですが、けっこう美味しい。カエルの他に昆虫も普通に食べます。

まとめ
ウボンラーチャターニには計6日間滞在しました。
寺院ごとの歴史やイサーン地方の激辛だけど美味しい料理、ウボンラーチャターニの伝統的なお祭りやナイトクラブ。
他にもタイマッサージに行ったり、大人の本気のバドミントンを何時間もしたり(笑)
色々なところに連れて行ってくれました。
たくさんの人との素敵な出会いもあり、本当に楽しかった。
ウボンラーチャターニは都会の便利さもあって、田舎の素朴さも残っている。どっちも楽しめるのが、ウボンラーチャターニのいいところだなぁと感じました。
翌日はブリーラムに向かうため、今回はここまで。