
※写真はすべて2023年7月のものです
前回のブリラム編に続き、今回はみんなでチェンマイへ。
タイ北部の中心都市であるチェンマイは、700年以上の歴史を持つ古都。
かつてラーンナー王朝の都として栄え、今も旧市街には当時の城壁や堀が残り、歩くだけでチェンマイの歴史を感じられます。
黄金に輝く寺院やチェンマイの伝統的なレストラン、おしゃれカフェやフォトジェニックなスポットまで旅の楽しさを余すところなく体験しました。
この記事では、兄と歩いた旧市街の寺院めぐりから、チェンマイ出身の友人たちと賑やかに回った郊外のスポットまで、初めてのチェンマイでも満喫できる旅の楽しみ方をご紹介します。
チェンマイへの行き方

バンコクからチェンマイへの移動手段は以下の通り。
移動手段 | 出発地 | 本数/便数 | 所要時間 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
飛行機 | スワンナプーム国際空港 / ドンムアン空港 | 複数/日 | 約1時間20分 | 最速で移動でき、便数も多い。日帰りも可能 |
鉄道 | フアランポーン駅 | 約5本/日 | 約13〜15時間 | 車窓から景色を楽しめる、寝台列車も人気 |
バス | 北バスターミナル(モーチット) | 複数運行 | 約9時間〜11時間 | 鉄道より速く、料金も比較的安め |
チェンマイで泊まったホテル

B2 エアポートホテル
チェンマイで3日間滞在したホテルがこちら。
チェンマイ国際空港から車で7分と立地がよく、ターペー門までは車で8分と観光にも便利でした。

部屋はシンプルですが清潔で、寝るだけなら十分。
価格も3泊で1570バーツと手頃なので、コスパを重視する人におすすめです。
1日目:旧市街の寺院散策とカフェ巡り


チェンマイ観光のメインといえば、やっぱり寺院巡りですよね。
旧市街は四角い堀で囲まれていて、その中に数多くの歴史ある寺院が点在しています。私たちはバイクを借りて、気になった寺院をひとつひとつ巡りました。
旧市街内は徒歩でも回れますが、バイクだと行動範囲が広がり自由度も高いのでおすすめです。
ワット・サンパオ|タイマッサージが受けられる寺院


最初に訪れたのは「ワット・サンパオ」。
建物はラーンナー様式で、古さと美しさがいいバランス。ターペー門から歩いてすぐなので観光しやすい立地です。
さらにここではマッサージも受けられるんです。
タイマッサージやフットマッサージが1時間170バーツと、市内のマッサージ店よりお得。
観光で歩き疲れたら、ここで一休みするのもアリ。


ワット・パンオン|金色の仏塔が美しい小さな寺院


ワット・サンパオから少し進むと見えてくるのが「ワット・パンオン」。
観光客は少なめで、のんびりとした雰囲気でした。
夜になるとライトアップされて、昼とはまるで違う幻想的な姿になるようです。




シンプルながらも美しい装飾です。


ワット・チェディルアン|チェンマイ最大級の仏塔を誇る観光名所


次に向かった「ワット・チェディルアン」は旧市街のシンボルともいえる巨大仏塔のある寺院。
タイ語で”ルアン”は「大きい」、”チェディ”は「仏塔」を意味します。
1545年の大地震により一部崩れてしまったので現在は修復後の姿ですが、その高さはなんと98m。直径は54mもあるそうです。
崩れたままの姿が、逆に長い歴史を物語っています。


まるで古代遺跡のような荘重な雰囲気に圧倒されます。


こちらは1995年にタイ国王より送られた、翡翠で造られたレプリカ。


周りのお堂も荘厳な雰囲気です。




私の中でワット・チェディルアンは、また訪れたいと思うタイの寺院No.1です。
ワット・パンタオ|チーク材の木造本堂が残る歴史的寺院


そして、チェディルアンの隣にある「ワット・パンタオ」も一緒に訪れたいスポットです。


「ワット・パンタオ」は、チェディルアンに奉納する仏像を鋳造する寺院として建立されました。
パンタオとは「千のかまど」という意味で、お願いごとをすれば”十倍、千倍になって叶う”と言われているそうです。


ワット・プラシン|チェンマイで最も格式の高い寺院


最後に訪れた「ワット・プラシン」はチェンマイ三大寺院のひとつで、王家ゆかりの由緒正しい寺院。
14世紀にラーンナー王朝のパーユー王によって建立された、チェンマイで最も格式の高い寺院です。


本堂に入ると、静かで神聖な空気に包まれ、自然と手を合わせたくなるような厳かな雰囲気があります。




チェンマイの寺院はそれぞれに顔があり、時間に余裕があればバイクや自転車で気の向くままに回ってみるのも楽しいですよ。
おしゃれカフェで休憩
Akha Ama Coffee


チェンマイは山岳地帯が近いこともあり、コーヒー豆の産地としても有名なんです。
コーヒー好きの私が旧市街で絶対に立ち寄りたいと思っていたカフェがここ、「アカアマコーヒー2号店」。
アカアマコーヒーとは、2010年にタイ北部の少数民族”アカ族”の村で始まったコーヒーショップです。
店内は落ち着いた雰囲気で、香り高いコーヒーが楽しめます。自家焙煎の豆は香ばしく、飲むたびに幸せな気分になりました。
店内ではコーヒー豆を販売しているのでお土産にもおすすめです。
Kati Breakfast and Brunch


「Kati Breakfast and Brunch」はターペー門の近くに位置する朝食とブランチのレストランです。
屋内とテラス席があり、私たちはテラス席をチョイス。
メニューの種類が豊富で、パスタやハンバーガー、サラダなどの創作料理がどれも本当に美味しそうでした。
スムージーがとてもフレッシュで美味しいのでおすすめです。
旧市街でランチを楽しむ
MoRooms Restaurant & Bar


ここは「MoRooms」というホテルに併設されたバー&レストラン。
お店の雰囲気がおしゃれで、メニューも美味しそうだったので入ってみました。


ちょうどお昼の12時頃だったのですが、1階のレストランにはあまりお客さんの姿はなくゆっくり座ることが出来ました。
2階のバーではネオンサインが灯るムーディーな雰囲気の中バンド演奏をしていたり、ゲームで遊べたり、レストランとはまた違う雰囲気で面白いですよ。


私が注文したのはグリーンカレーにカツが付いたもの。
カレーはまろやかなコクがあり、スパイスの辛さも強すぎずとても美味しかったです。カツは薄くて食べやすく、ペロッといただいてしまいました。
またこちらのホテルは部屋ごとにコンセプトが異なりアートのような客室が特徴のようです。次回はぜひ宿泊もしてみたいですね。
2日目:チェンマイ郊外の寺院巡りと人口滝で癒し


2日目はウボンラーチャターニ出身、チェンマイ出身のタイの友人たちと一緒に郊外を巡りました。
総勢9名のグループ旅は、ワンボックスカーをチャーター。
運転手付きのプランだったのでみんなでワイワイしたり、のんびりとした自然の景色を楽しむこともできました。
ワット・プラタート・ドーイカム|願いを叶えてくれると噂の寺院


最初に訪れたのは「ワット・プラタート・ドーイカム」。
1400年以上前に建立され、チェンマイの中で最も古い寺院と言われています。
小高い山の上にそびえる黄金の仏塔と、大きな仏像が出迎えてくれます。




ワット・プラタート・ドーイカムがタイ人に人気の理由は、多くの人が必ず手を合わせる「ルアン・ポータンジャイ仏」。
この仏像に祈願すると願いが叶うと信じられており、その噂を聞いて県外からもたくさんの参拝者が絶えず訪れるそうです。


参拝の仕方は、線香3本とろうそくに火を灯し、ルアン・ポータンジャイ仏の前で願いごとをします。そして願いが成就した際には、「ジャスミンの花を50個以上捧げに来る」と伝えます。


タイにはルアン・ポータンジャイ仏を祀る寺院はいくつもありますが、ワット・プラタート・ドーイカムでは参拝者が立て続けに高額宝くじを当てたことで、「幸運を授ける仏」としてタイ全土に名が広まりました。


祈願が終わったら線香をお供えして終了です。






ドラや梵鐘を見つけると鳴らしてみたくなるのは男の性でしょうか。
ナレースワン王仏塔|チェンマイの歴史を感じるモニュメント


続いて立ち寄った「ナレースワン王仏塔」は、戦いの英雄ナレースワン王を祀る荘厳な仏塔。


ナレースワン王は、アユタヤ王朝の時代にビルマからの独立を勝ち取った名君で、今でもタイの人たちに深く尊敬されています。
また、タイの国技であるムエタイが広まったのも彼の時代にさかのぼるそうです。


ナレースワン王の生涯は「キング・ナレスワン」という映画でシリーズ化もされており、彼の存在の大きさがうかがえます。


日本人の観光先としては候補に上がらないかもしれませんが、チェンマイの人々にとっては外すことのできない場所だったようです。


さらにナレースワン王は闘鶏にも夢中になっていたんだとか。敷地内の至る所に鶏のモニュメントが飾ってあります。・


鶏鶏鶏鶏・・・


鶏鶏鶏鶏鶏鶏・・・・・・


歴史に興味のある方もそうでない方も、このズラリと並んだ闘鶏をぜひ一度見に行ってみてくださいね。
ワット・バーンデン|金ピカ装飾が圧巻の巨大寺院


最後に訪れたのは、この地域で一番大きな寺院の「ワット・バーンデン」。


もともとは1894年に建てられ、村の小高い丘にあったそうですが、老朽化が進んだため1988年に地元の人たちが寄付を集めて大規模な再建がスタートしました。
今では高台に移され、ラーンナー王朝の伝統様式をベースに、絢爛豪華な新しい姿に生まれ変わっています。


境内に足を踏み入れると、とにかく仏塔の数とカラフルな色彩に圧倒されます。
まるで巨大なテーマパークみたいな雰囲気。
しかも仏塔は十二支をモチーフにしていて、自分の干支を探すのも楽しいポイントです。


装飾の細かさに思わず見入ってしまいました。


タイ北部らしい重厚な木造建築が印象的。




とにかく「どれだけお金かけたの!?」と驚くほどのスケール感ときらびやかさで、インスタ映えも間違いなし。




人と比べると涅槃仏の大きさが一目瞭然。奥に飾ってある絵も色鮮やかで素敵でした。


ワット・バーンデンはチェンマイ国際空港から約1時間と少し遠いのですが、大いに見る価値がありますよ。
DANTEWADA(デーンテーワダー)|人工滝と自然に癒される公園


ワット・バーンデンの帰りには「DANTEWADA(デーンテーワダー)」という人工の滝が流れる公園に寄り道。
自然の滝とは違いますが、南国らしい開放感のあるスポットで、みんなで写真を撮ったり、ちょっとした休憩にピッタリでした。
入場料は80バーツです。


楽しみ方としては、マイナスイオンを浴びて旅の疲れを癒したり、


友人やパートナーとフォトジェニックな写真を撮ったり、


木陰で涼んだり、


滝の中に突き落としたりするとよいでしょう。


コーヒーや食事を楽しめるスペースもあります。


車での移動はプライベート空間なので、大人数でワイワイと話しながら道中を楽しめるのも魅力。
1日目の自由気ままな寺院巡りとはまた違った、グループ旅行ならではの良さを感じた一日でした。
チェンマイの絶品グルメ
旅先でのお楽しみといえば、やっぱりご飯ですよね。チェンマイは北タイ独特の料理が豊富で、街を歩けば必ず「おいしい発見」が待っています。
ガーレーレストラン|本場タイ北部料理が味わえる名店


「ガーレーレストラン」は花と緑に囲まれた美しいロケーションが魅力の人気店です。
7月に行った時は色鮮やかな花々が咲き、自然の中で食事をしているような心地よさでした。


料理はどれも絶品で、チェンマイの食文化を味わいたい人におすすめ。


観光客だけでなく地元の人からも愛される名店で、特別な時間を過ごせるレストランです。
ニマン・ヒル|チェンマイの夜景を眺めながら


「ニマン・ヒル」は、ニマンヘミン地区にあるチェンマイを代表するショッピングモール「メイヤー・ショッピングセンター」の最上階エリアです。
チルなバーやおしゃれなラウンジがあり、美しい街の夜景を一望できるビュースポットとしても人気です。




夜景を眺めながらタイ料理を楽しむ。もうそれだけで最高の気分です。




ローカル食堂|本場のカオソーイを堪能


そして忘れてはいけないのが「カオソーイ」。
ココナッツミルクが香るカレースープに揚げ麺がのった、チェンマイを代表する一品です。


ローカル食堂で食べるカオソーイは、旅気分を一層盛り上げてくれました。
注意点|チェンマイでバイクに乗ると即検挙される!?


旅の初日、旧市街に向かうために兄の運転でバイクを走らせていたら、旧市街近くで警察に呼び止められました。
兄が国際免許を見せても「これじゃダメ、バイクはバイク専用が必要だよ」と言われ、観光客が次々に止められていきます…。
兄はレンタルバイク屋の店主に、「この免許で大丈夫って言われたんだけど…。」と納得がいかない様子。
しかしここでゴネても仕方がないので警察署の中に入ると・・・


たくさんの観光客が列に並んでいました。


書類にサインし、その場で500バーツの罰金を払うと「もういいよ、行ってこい」とあっさり解放。
結局その後は何事もなく乗り放題でした。
なんと、罰金を払うと3日間逮捕されないらしいのです(笑)
まるで罰金込みの“入場料システム”?
これぞアメイジング・タイランド。


最後まで納得がいかない様子の兄でしたが、調べてみたところタイでバイクを運転するには、やはり国際免許に加えて自動二輪免許を取得している必要があるようです。
レンタルショップの店主も適当だなぁと思いながらも、これもまた海外ならではの思い出。
みなさんはタイでバイクをレンタルする際はご注意を!
まとめ|3泊4日で楽しむチェンマイ観光


初めて訪れたチェンマイは、過ごしやすい気候と歴史ある街並みに気持ちがゆるむような居心地のよさがありました。
寺院やグルメ、可愛い小物まで楽しいことがいっぱい。
チェンマイは都会のバンコクや、ディープなイサーン地方とはまた違った古都の良さがあります。
次の旅先に迷ったら、ぜひチェンマイを候補リストに入れてみてください。